ビタミン

ホーム有効成分一覧ビタミン

ビタミン

 
 ビタミンとは、エネルギー産生栄養素である糖質・脂質・タンパク質の代謝を円滑に進める潤滑油のような働きをする栄養素です。

 体に必要な量は微量ですが、体内でビタミンを合成できない、あるいは必要量を合成できないため、食品から摂取しなければいけません。

 ビタミンは、ベースサプリメントと呼ばれ健康の維持増進を目的に、最低限摂取すべき栄養素です。かつては多くの発見物質がビタミンと称されましたが、現在ではビタミンの定義に当てはまるビタミン13ビタミン様物質26と別にされています。

□ビタミンの定義

  1.人間の体内で合成できない

  2.必要量は微量でも健康維持には重要(微量栄養素)

  3.不足すると欠乏症がおこる

全てに該当しなければビタミンと呼べない。

ビタミン様物質

 タミン様物質とは


 ビタミン
様物質は、ビタミンに似た性質や機能を持つが、厳密にはビタミンではない化合物のことを指します。 これらの物質は、体内の代謝や生理機能に重要な役割を果たす栄養素であり、ビタミンと同様に健康維持に必要ですが、一部の条件下で体内で合成することが可能なため、ビタミンとは区別されています。


ビタミンB4: アデニン

ビタミンB8: エルガデニル酸(アデニル酸)

ビタミンB10: 葉酸はじめ各種ビタミンB群の混合物。ビタミンRともいった。

ビタミンB11: 葉酸類似化合物。ビタミンSともいった。

ビタミンB13: オロト酸

ビタミンB14: 葉酸またはリポ酸などの混合物。

ビタミンB15: パンガミン酸(ジメチルグリシンやトリメチルグリシンなどの誘導体)

ビタミンB16: ジメチルグリシン

ビタミンB17: アミグダリン

ビタミンBH : イノシトール

ビタミンBP : コリン

ビタミンBT : カルニチン

ビタミンBX : パラアミノ安息香酸(葉酸の部分構造、別名:PABA

ビタミンF: リノール酸などの必須脂肪酸

ビタミンI: 米糠の抽出物。かつてはビタミンB7とも呼ばれた。

ビタミンJ: カテコール、フラビンまたはコリン

ビタミンL1: アントラニル酸

ビタミンL2: アデニルチオメチルペントース

ビタミンN: チオクト酸(α-リポ酸)

ビタミンO: カルニチン

ビタミンP: クエルセチン、ヘスペリジン、ルチン、などのフラボノイド

ビタミンQ: ユビキノン

ビタミンS: サリチル酸

ビタミンT: テゴチン

ビタミンU: 塩化メチルメチオニンスルホニウム(キャベジンとも呼ばれる)

ビタミンV: ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド

ビタミン過剰症/欠乏症

■ビタミン過剰症/欠乏症

ビタミン 過剰症 欠乏症
■脂溶性ビタミン

ビタミンA  

皮膚乾燥、無気力、眼球乾燥、食欲不振、吐き気、脱毛、肝脾腫大、四肢長管骨の有痛性腫脹、頭痛、悪寒、関節痛、口唇炎など

夜盲症、眼球乾燥症、ビトー斑、視力低下、失明、毛包周囲の角化、角膜軟化症など

ビタミンD

 高カルシウム血症、腎障害(多尿)、石灰沈着、悪心、嘔吐、食欲不振、体重減少など

 くる病、骨軟化症

ビタミンE

 3g以上で、頭痛、疲労、吐き気など

 溶血性貧血、歩行不調、位置感覚障害、

未熟児で浮腫、脱毛

ビタミンK

 溶血性貧血、核黄疸、高ビリルビン血症

 出血傾向、新生児メレナ

■水溶性ビタミン

 ビタミンB1

 

 脚気、ウェルニッケ脳症(意識障害、精神障害)、手足のしびれ、腰痛など反射神経の異常、食欲不振、消化不良、下痢

 ビタミンB2

 

 口角炎、口唇炎、口内炎、舌炎、羞明、流涙、脂漏性皮膚炎 、てんかん、目や舌、唇の粘膜異常、肌荒れ、髪のトラブル

 ビタミンB3
(ナイアシン)

皮膚の紅潮、頭痛、吐き気、下痢など 

 ペラグラ(皮膚炎、下痢、認知症)

 ビタミンB5
(パントテン酸)

 

 四肢のしびれ感、足の灼熱感

 ビタミンB6

 1200mgの摂取で神経異常。500mg摂取し、日光浴で皮膚の紅潮を起こすこともある

 貧血、多発性末梢神経炎、脂漏性皮膚炎、口角炎、舌炎 、てんかん、神経過敏、不眠、胃がただれる

ビタミンB7
(ビオチン)

 

乾癬、アトピー性皮膚炎、掌蹠膿疱症性骨関節炎、糖尿病、免疫不全症諸病、脂漏性皮膚炎、舌炎、筋肉痛、悪心、嘔吐

ビタミンB9
(葉酸)

大過剰で亜鉛の吸収阻害。B12の欠乏をかくすこともある

巨赤芽球性貧血(悪性貧血)、下痢、舌炎、胎児(神経管閉鎖障害)二分脊椎症

ビタミンB12

 

巨赤芽球性貧血(悪性貧血)、ハンター舌炎、末梢神経炎、亜急性連合脊髄変性症 、だるさ、めまい、動悸、息切れのほか、手足のしびれ、精神障害

ビタミンC

昔は 尿路結石 が出ると言われていたが、今では否定されている

壊血病(小児の場合はメラー・バロウ病)


※参考:第6次改定 日本人の栄養所要量

脂溶性ビタミン

ビタミンA

■ビタミンAとは

 人間や動物にとって重要な栄養素で、視力、免疫機能、皮膚の健康などに関与しています。 脂溶性ビタミンで、主にレチノール、レチナール、およびレチノイン酸の3つの形態があります。

 ビタミンAは、主にレバー、卵、バター、乳製品、魚油などの動物性食品に多く含まれています。 また、植物性食品に含まれるカロテノイドとして知られるβ-カロテンは、体内でビタミンAに変換されます。

 ビタミンAの過剰摂取は皮膚乾燥、無気力、眼球乾燥、食欲不振、吐き気、脱毛、など引き起こす可能性があるため、注意が必要です。

■期待される効果

1.視力の維持ビタミンAは、光に敏感な視覚細胞の一部であるロドプシンの合成に必要です。 これにより、暗い環境での視力をサポートします。

2.免疫機能の強化ビタミンAは、免疫系の正常な機能に重要な役割を果たし、感染症への抵抗力を高めるのに役立ちます。

3.細胞の活性ビタミンAは、細胞の成長と分化を調節し、組織の修復と再生に必要です。

4.皮膚の健康ビタミンAは皮膚の健康維持にも関与し、乾燥肌や皮膚のトラブルを軽減するのに役立ちます。


□ベータカロテンとビタミンA

 ベータカロテンをサプリメントで過剰に摂取すると、ベータカロテンが体内でビタミンAに変換され、余剰分は体内に貯蔵されるため、ビタミンAの過剰摂取として毒性を引き起こす可能性があります。 特に妊娠中や特定の健康問題を抱えている場合は、過剰摂取に注意する必要があります。

 

ビタミンD

■ビタミンDとは

 人間や動物にとって重要な栄養素で、カルシウムやリンなどのミネラルの吸収と代謝に不可欠な役割を果たします。 特に骨の健康に対して重要な栄養素として知られています。脂溶性ビタミンで、ビタミンD2(エルゴカルシフェロール)とビタミンD3(コレカルシフェロール)の2つの主要な形態があります。

  ビタミンD2は植物由来であり、ビタミンD3は主に紫外線によって皮膚で生成されることが一般的です。ビタミンDは食品から摂取することもできますが、主に紫外線(特にUV-B)によって皮膚で生成されます。 太陽光による皮膚のビタミンD生成は重要ですが、過度の日光浴は皮膚がんや他の健康リスクを増加させる可能性があるため、適切な対策が必要です。

 ビタミンD欠乏症はくる病(くる症候群)や骨軟化症など骨の健康に影響を及ぼすことがあり、注意が必要です

■期待される効果

1.カルシウムの吸収ビタミンDは、腸壁でのカルシウムやリンの吸収を促進します。 これにより、体内で適切なカルシウム濃度を維持し、骨の形成と健康をサポートします。

2.骨の健康ビタミンDは骨の成長、強化、および骨密度の維持に重要な役割を果たします。 適切なビタミンDレベルがあることで、骨折のリスクを減らすことができます。

3.免疫機能ビタミンDは免疫機能にも関与し、炎症の調節や免疫細胞の活性化に影響を与えます。

4.細胞の活性化ビタミンDは細胞の成長と分化を調節し、健康な細胞の機能をサポートします。

ビタミンE

■ビタミンEとは

 人間や動物にとって重要な脂溶性のビタミンの一つで、抗酸化作用、免疫機能、血液循環などに関与します。主にα-トコフェロール、β-トコフェロール、γ-トコフェロール、およびδ-トコフェロールなどの4つの形態があります。

 ビタミンEは植物油(特に小麦胚芽油、ひまわり油、アーモンド油)、ナッツ、種子、葉菜類、全粒穀物、アボカド、および一部の動物性食品(肉や乳製品)に含まれています。 一般的に、健康な食生活を維持するためには、バラエティ豊かな食品を摂取し、ビタミンEを含む食品をバランスよく取り入れることが重要です。 ただし、高用量のビタミンEの過剰摂取は頭痛、疲労、吐き気など健康リスクをもたらす可能性があるため、注意が必要です

■期待される効果

1.抗酸化作用ビタミンEは強力な抗酸化作用を持ち、体内の細胞を活性酸素やフリーラジカルから保護します。 これにより、細胞の酸化ストレスを軽減し、細胞の損傷や老化を防ぎます。

2.免疫機能の強化抗酸化作用によって、ビタミンEは免疫系の健康を維持し、感染症への抵抗力を向上させるのに役立ちます。

3.血液循環の改善ビタミンEは血液中の酸化物質の量を減らすことにより、血管の健康を促進し、血液の流れを改善します。

4.細胞膜の保護ビタミンEは細胞膜の酸化を防ぐことで、細胞を保護します。


ビタミンK

■ビタミンKとは

 血液凝固や骨の健康に関与する脂溶性のビタミンです。 主にK1K22つの主要な形態があります。 ビタミンK1は主に緑黄色野菜(特に葉物野菜)に多く含まれており、ビタミンK2は発酵食品や動物性食品に見られます。

 ビタミンKは、緑黄色野菜(ほうれん草、ケール、ブロッコリーなど)、キャベツ、植物油(特に大豆油、オリーブ油)、発酵食品(納豆、キムチなど)、卵黄、チーズ、牛肉などに含まれています。 日常の食事でこれらの食品をバランスよく摂ることで、適切なビタミンKの摂取が可能です。 ただし過剰摂取は溶血性貧血、核黄疸、高ビリルビン血症をおこす可能性があり注意が必要です、また一部の抗凝固薬(ワーファリン等)を服用している方は、「血を固める作用」と「血をサラサラにする作用」が相反するため、薬の効き目が弱まり、血栓症や心筋梗塞、脳梗塞などを引き起こす可能性があるため、医師と相談することが推奨されます。

■期待される効果

1.血液凝固ビタミンKは、肝臓で血液凝固因子の一部であるプロトロンビンなどを合成するのに必要です。 これにより、傷ついた血管が修復され、出血を止めるための血液凝固が適切に行われます。

2.骨の健康ビタミンKは骨形成にも関与しており、カルシウムを骨に取り込むのを助ける役割を果たします。 適切なビタミンKの摂取は、骨折のリスクを減少させるといわれています。

3.カルシウム代謝ビタミンKは、体内でカルシウムの代謝にも関与しています。 カルシウムは骨や歯の形成だけでなく、神経伝達や筋肉の収縮にも重要です。

4.抗酸化作用ビタミンKには抗酸化作用もあり、細胞を活性酸素やフリーラジカルから保護し、細胞の健康をサポートします。

水溶性ビタミン

ビタミンB1

■ビタミンB1とは

 ビタミンB1は、ビタミンB群の一つですチアミンとも呼ばれています。 ビタミンB群は、体内の代謝プロセスにおいて重要な役割を果たす水溶性ビタミンのグループです。ビタミンB1は、炭水化物の代謝に不可欠な栄養素として知られています。 つまり、私たちの体がエネルギーを効率的に生成するために必要なビタミンです。

 また、ビタミンB1は、神経伝達物質の合成に関与しており、脳や神経系の健康を維持するのに役立ちます。ビタミンB1は多くの食品に含まれており、豚肉、魚、穀物、豆類、ナッツ、種子などが良い食品源です。欠乏すると、ビタミンB1欠乏症と呼ばれ疲労感、神経痛、筋肉疲労など引き起こす可能性があります。

■期待される効果

1.エネルギー生産:ビタミンB1は、炭水化物の代謝に必要な酵素の一部として機能し、食べ物から摂取した炭水化物をエネルギーに変換し、日常的な活動にエネルギーを与えることが期待できます。

2.神経機能のサポート:ビタミンB1は、神経伝達物質の合成に関与しており、脳の健康を維持し、神経伝達を助ける役割を果たします。 これにより、記憶力や認知機能の改善、ストレスや不安の軽減に寄与する可能性があります。

3.心臓の健康:ビタミンB1は心臓の正常な機能にも関与しています。 特に、ビタミンB1の欠乏は心筋に影響を及ぼし、心臓の機能に問題を引き起こす可能性があります。

4.免疫機能の強化:ビタミンB1は、免疫細胞の正常な機能をサポートすることで、感染症や炎症への抵抗力が向上します。

5.皮膚と粘膜の健康:ビタミンB1は、正常な細胞の成長と維持に寄与し、皮膚や口内粘膜の健康をサポートします。

ビタミンB2

■ビタミンB2とは

 ビタミンB2は、リボフラビンとも呼ばれるビタミンの一種です。 水溶性ビタミンであり、食物をエネルギーに変える過程で重要な役割を果たす補酵素の形成に関与しています。

 ビタミンB2は多くの食品に含まれており、牛乳、チーズ、肉類、魚、レバー、レンズ豆、ほうれん草、キノコ、アーモンドなどが良い食品源です。

■期待される効果

1.エネルギー代謝:ビタミンB2は、炭水化物、脂質、およびタンパク質の代謝に不可欠な補酵素の一つ体内のエネルギーに変換する際に必要な酵素反応をサポートします。

2.抗酸化作用:ビタミンB2は、細胞を活性酸素種やフリーラジカルから守る役割を果たします。

3.赤血球生成:ビタミンB2は、赤血球の生成にも関与しており、赤血球の維持に重要です。

4.視覚の維持:ビタミンB2は、視覚のメカニズムにも関連しており、光感受性に寄与します

ビタミンB3(ナイアシン)

■ビタミンB3とは

 ビタミンB3は、ナイアシンとも呼ばれるビタミンの一種です。 ナイアシンには、ニコチン酸とニコチンアミドの2つの主要な形態があります。 どちらも体内でビタミンB3として機能します。

 ビタミンB3は、体内でさまざまな酵素反応の補酵素として働き、エネルギーの生成や細胞の代謝に不可欠です。

 ビタミンB3は、肉、魚、家禽、穀物、ナッツ、種子などに多く含まれています。 また、体内でも一部のアミノ酸からナイアシンが合成されます。

ビタミンB3は水溶性ビタミンですが、過剰摂取で皮膚の紅潮、頭痛、吐き気、下痢などを起こす可能性があります。

■期待される効果

1.エネルギー代謝:ビタミンB3は、炭水化物、脂質、タンパク質の代謝に関与する補酵素の一部として、体内のエネルギーに変換するのに必要です。

2.神経機能の維持:ビタミンB3は、神経系の正常な働きに重要です。

3.DNA修復:ビタミンB3は、細胞のDNA修復に関与しています。

4.コレステロールの代謝:ナイアシンは、コレステロール代謝に影響を及ぼすことで知られています。

ビタミンB5(パントテン酸)

■ビタミンB5とは

 ビタミンB5は、パントテン酸としても知られるビタミンの一種です。 ビタミンB群に属する水溶性のビタミンで、3大栄養素の代謝促進に関与します。ビタミンB5は、幅広い食品に含まれています。

 ビタミンB5は、肉類(特に内臓)、卵、穀物(全粒穀物)、乳製品、野菜(特にアボカド)、ナッツなどがあります。

■期待される効果

1.エネルギー代謝:ビタミンB5は、炭水化物、脂質、およびタンパク質の代謝に不可欠な補酵素の一部として働きます。 これにより、食物から得られた栄養素が体内でエネルギーに変換されるサポートをします。

2.脂肪酸合成:補酵素は脂肪酸の合成にも必要であり、脂肪の代謝に重要な役割を果たします。

3.神経系のサポート:ビタミンB5は、神経系の正常な機能を維持に関与します。

4.皮膚と粘膜の健康:ビタミンB5は、皮膚の再生や修復と粘膜の健康をサポートする重要な栄養素です。

ビタミンB6

■ビタミンB6とは

 ビタミンB6は、ピリドキシン、ピリドキサール、およびピリドキシアミンの3つの化合物から成るビタミンB群の一員です。 これらの形態は体内で相互変換され、共通のビタミンB6として機能します。

 ビタミンB6は、体内でさまざまな酵素反応の補酵素として働き、多くの生化学的プロセスに関与しています。

 ビタミンB6は、さまざまな食品に広く存在しています。 特に肉類、魚、家禽、穀物(特に全粒穀物)、野菜、果物が良いビタミンB6の食品源となります。

ビタミンB6は水溶性ビタミンですが、1200mgの摂取で神経異常。500mg摂取し、日光浴で皮膚の紅潮を起こすこともあるので注意が必要です。

 

■期待される効果

1.タンパク質代謝:ビタミンB6は、アミノ酸の代謝と転送に関与し、タンパク質の代謝をサポートします。 特に、体内で新しいタンパク質を合成する際に重要な役割を果たします

2.ヘム合成:ビタミンB6は、ヘムと呼ばれる物質の合成に関与しています。 ヘムは血液中のヘモグロビン(酸素を運ぶ赤血球の一部)に含まれており、酸素の運搬に不可欠です。

3.神経伝達物質の合成:ビタミンB6は、神経伝達物質であるセロトニン、ドーパミン、ノルアドレナリンなどの合成に関与しています。 これらの物質は、神経系の正常な機能と心理的な健康に重要です。

4.免疫機能のサポート:ビタミンB6は、免疫系の機能をサポートし、体の防御機構を強化します。

ビタミンB7(ビオチン)

■ビタミンB7とは

 ビタミンB7は、ビオチンとしても知られるビタミンの一種です。 ビオチンは、水溶性のビタミンB群に属し、体内でさまざまな酵素反応に関与しています。

 ビタミンB7は、体内でさまざまな酵素反応の補酵素としての働きや、脂肪酸合成、皮膚・髪・爪の維持、等体内の働きに関与しています。また、ビオチンは腸内細菌によっても一部合成されるため、健康な腸内環境もビオチンの適切な吸収に寄与します。

 ビタミンB7は、 卵黄、レバー、ニンニク、ヒジキ(海藻)、肉類、家禽、魚、乳製品、穀物(全粒穀物)、野菜などに含まれています。

■期待される効果

1.カルボキシル酵素の補酵素:ビオチンは、栄養素をエネルギーや体の成分に変換するのに必要な補酵素として機能します。

2.脂肪酸合成:ビオチンは、脂肪酸の合成に不可欠な酵素の一部としても機能します。

3.グルコース代謝:ビオチンは、体内で糖の代謝に関与し、グルコースの制御に役立ちます。

4.健康な皮膚・髪・爪の維持:ビオチンは、皮膚、髪、爪の健康を維持するのに重要な役割を果たします。

ビタミンB9(葉酸)

■ビタミンB9とは

 ビタミンB9は、葉酸とも言われている水溶性ビタミンの一種です。

 体内でさまざまな機能を果たします。ビタミンB9は、特に胎児の神経管形成の段階で重要であり、妊娠初期に十分な葉酸を摂取することが特に重要です。 葉酸は、緑黄色野菜(ほうれん草、アスパラガス、ブロッコリーなど)、豆類、レンズ豆、アボカド、シトラスフルーツ、パプリカ、全粒穀物などの食品に含まれています。

 妊娠中の女性だけでなく、一般の成人も適切な葉酸を摂取することが重要です。但し大過剰で亜鉛の吸収阻害B12の欠乏をかくすこともあるので注意が必要です。

■期待される効果

1.DNA合成:葉酸は、DNAの合成と修復に不可欠な役割を果たします。 細胞分裂と成長に欠かせない栄養素です。

2.細胞増殖と分化:葉酸は、体内の細胞の正常な増殖と分化にも関与しています。 特に胎児の発育と発達に重要です。

3.赤血球生成:葉酸は、赤血球の生成にも関連しており、貧血の予防や治療にも役立ちます。

4.アミノ酸代謝:葉酸は、アミノ酸の代謝にも関与し、体内でタンパク質を合成するのに重要な役割を果たします。

ビタミンB12(コバラミン)

■ビタミンB12とは

 ビタミンB12は、コバラミンとしても知られる水溶性ビタミンの一種で 、体内でさまざまな機能を果たします。 

 ビタミンB12は、肉類(特にレバー)、魚、家禽、乳製品、卵などの動物性食品に豊富に含まれています。一方、植物性食品にはほとんど含まれていないため、特にベジタリアンやヴィーガンの方はビタミンB12の欠乏を起こすことがあるため、十分に摂取することが必要となる場合があります。

■期待される効果

1.DNA合成:ビタミンB12は、DNAの合成と細胞分裂に必要な補酵素として働きます。 これにより、細胞の成長、分裂、修復が正常に行われます。

2.赤血球の生成:ビタミンB12は、赤血球は酸素を体内の組織に運ぶ役割を果たすため、貧血の予防に役立ちます。

3.神経系のサポート:ビタミンB12は神経細胞を保護し、神経伝達物質の正常な合成に関与します。

4.ホモシステイン代謝:ビタミンB12は、ホモシステインと呼ばれるアミノ酸の代謝に関与しています。 ホモシステインの代謝は心血管系の健康に重要です。


ビタミンC(アスコルビン酸)

■ビタミンCとは

 ビタミンCは、アスコルビン酸としても知られる水溶性のビタミンの一種であり、体内で多くの重要な役割を担っています

 ビタミンCは、体内では合成できないため、食事やサプリメントから摂取する必要があります。 果物(オレンジ、グレープフルーツ、イチゴ、キウイフルーツなど)や野菜(赤ピーマン、ブロッコリー、ケール、トマトなど)に豊富に含まれています。

 ビタミンCは、健康な免疫機能、健康な皮膚、組織の修復、鉄の吸収をサポートするために重要です。

■期待される効果

1.抗酸化作用:ビタミンCは強力な抗酸化作用を持ち、体内の酸化ストレスから細胞を保護します。

2.コラーゲン合成:ビタミンCは、コラーゲンの合成に重要な役割を果たします。 コラーゲンは、皮膚、骨、血管、軟骨など、体内の組織や臓器の強度と柔軟性を保つために不可欠なたんぱく質です。

3.免疫機能のサポート:ビタミンCは、免疫系の機能をサポートし、免疫作用を強化します。

4.鉄の吸収促進:ビタミンCは、非ヘム鉄(植物由来の鉄)の吸収を促進し、貧血のリスクを減少させるます。